2014年04月03日 17:31 カテゴリ:染織紀行
染と織~その1
先日、自分の勉強兼々、京都に工房見学に行ってきました。
染・織、それぞれ見学させていただいたのですが、今回は、染工房について書いてみようと思います。
染工房というと、素人(自分はまだまだ素人です・・)的発想としては、「頭のかたい職人気質の親父が、真剣勝負といわんばかりに気合を入れて仕事に取り組んでいる」というイメージを持っていました。
ところが、今回お邪魔させていただいた工房は、若い女性が中心。しかも、みんな容姿端麗。男としては、きものよりも、そちらの方に目が言ってしまいがちでした・・m(_ _)m
しかし、仕事への取り組みは、イメージどおり。まさに真剣勝負です。掃け染めや型染めのための糊置きなど、様々な作業を見ることができましたが、ひとつひとつ丁寧に取り組まれていました。
工房の横には書庫があり、そこには日本伝統の模様などが載った図鑑などがたくさん並んでいます。デザイナーの方々は、それらの書物を参考にしながら、新しい図案を考案していくとのこと。

きものの柄は単に新しければよいというものではなく、日本古来の模様を取り入れつつ考案する必要があます。
そのために必要な図案集・模様集が書庫に保管されているわけですが、今では入手不可能となっているものも多数あり、その資産価値は相当なものだとお聞きしました。
伝統を活かしながら新しいものを創造する・・・まさに温故知新という言葉が、ここでは実践されています。
<染工房にて>
手染めの作業は、相当な時間と労力を要します。
単純に染めるだけではなく、より深い彩色を出すために、何度も何度も重ね染をするそうです。
古来の模様を研究するためにかける費用も、相当なものです。
そうして出来上がった反物は、ひとつの芸術品として、十二分に通用するものとなるわけですね。

最近の市場では、工場での大量染色やプリントによって、また国外の安い労働力を使うことにより、非常に安価な着物が流通しています。
個人的には、いかに労働力が安いとはいえ、日本文化の象徴というべき染色や織物の技術を国外に持ち出すこと自体に反対なのですが、それはさておき。
この工房で実践されているような古来の手法による手染めによってできあがった着物は、大量生産されたものとは、その色彩や肌触りにおいて、一線を画します。特に、その色の深さは、手間隙をかけた重ね染によって初めて実現できるもので、コストを追求した安価な着物では到底出せるものではありません。
素人(まだ、素人ですわ・・)ながら、「着物は高価なものだ」と単純に考えていましたが、そこには価格に見合うだけの十分な価値が、様々な形で注ぎ込まれているのだということを、実感しました。そうした価値のすばらしさをいかに世の中に広めていくか、それこそが私たちきもの専門店の使命であると、改めて実感しました。
染・織、それぞれ見学させていただいたのですが、今回は、染工房について書いてみようと思います。
染工房というと、素人(自分はまだまだ素人です・・)的発想としては、「頭のかたい職人気質の親父が、真剣勝負といわんばかりに気合を入れて仕事に取り組んでいる」というイメージを持っていました。
ところが、今回お邪魔させていただいた工房は、若い女性が中心。しかも、みんな容姿端麗。男としては、きものよりも、そちらの方に目が言ってしまいがちでした・・m(_ _)m
しかし、仕事への取り組みは、イメージどおり。まさに真剣勝負です。掃け染めや型染めのための糊置きなど、様々な作業を見ることができましたが、ひとつひとつ丁寧に取り組まれていました。
工房の横には書庫があり、そこには日本伝統の模様などが載った図鑑などがたくさん並んでいます。デザイナーの方々は、それらの書物を参考にしながら、新しい図案を考案していくとのこと。

きものの柄は単に新しければよいというものではなく、日本古来の模様を取り入れつつ考案する必要があます。
そのために必要な図案集・模様集が書庫に保管されているわけですが、今では入手不可能となっているものも多数あり、その資産価値は相当なものだとお聞きしました。
伝統を活かしながら新しいものを創造する・・・まさに温故知新という言葉が、ここでは実践されています。
<染工房にて>
手染めの作業は、相当な時間と労力を要します。
単純に染めるだけではなく、より深い彩色を出すために、何度も何度も重ね染をするそうです。
古来の模様を研究するためにかける費用も、相当なものです。
そうして出来上がった反物は、ひとつの芸術品として、十二分に通用するものとなるわけですね。

最近の市場では、工場での大量染色やプリントによって、また国外の安い労働力を使うことにより、非常に安価な着物が流通しています。
個人的には、いかに労働力が安いとはいえ、日本文化の象徴というべき染色や織物の技術を国外に持ち出すこと自体に反対なのですが、それはさておき。
この工房で実践されているような古来の手法による手染めによってできあがった着物は、大量生産されたものとは、その色彩や肌触りにおいて、一線を画します。特に、その色の深さは、手間隙をかけた重ね染によって初めて実現できるもので、コストを追求した安価な着物では到底出せるものではありません。
素人(まだ、素人ですわ・・)ながら、「着物は高価なものだ」と単純に考えていましたが、そこには価格に見合うだけの十分な価値が、様々な形で注ぎ込まれているのだということを、実感しました。そうした価値のすばらしさをいかに世の中に広めていくか、それこそが私たちきもの専門店の使命であると、改めて実感しました。
Posted by 染と織~柏屋呉服店~
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